ペイント教室-後編-
2019/05/17
技術
先日レポートした4月末開催のペイント教室のブログ後編です。
講師は大阪よりペインターの大浦先生に来ていただいております。
この日は午前中に小道具をエイジングしていく作業をしていき、午後は撮影時の下地や背景としてつかえるボードを塗る作業に入ります。
毎度見ていて思うのはどんな人でも最終的に成功するし満足して帰っていただいているということ。
これは大浦先生の講義の組み立て方と教え方がうまいからだと感じます。
しかし、その裏側にいると参加者の方にしっかり楽しんでいただきたいという心暖まる大浦先生のおもてなしの気持ちが伝わってきます。この日もお昼ご飯も、ちょこっと食べたきり、早々に午後の準備に取り掛かっていました。人として学ぶべき大事なところだと思います。
参加者は10名、この日に塗っていただいたボードは上の4つの内の2つ。
事前に写真をメールで送り、リクエストをしていただきました。土色と、イエローは表面が凸凹していますがこのテクスチャをつける作業は1日乾かす作業が必要になるので、これは大浦先生の方で事前にご準備いただいておりました。これも見えてないけど陰ながら進行がスムーズにいくように努力してくださっている点です。
人気は白グレーとイエローでした。同じ色の人は席がばらばらにならないようにご配慮していただいています。最初は塗り方について講義をしていただき、さっそく実技にとりかかります。でもみんな聴き逃すまいとかなり前のめりで聞いていますよね。このペイントの教室に来てくださる方は、フェリカスピコで料理写真の基礎をしっかり学んでくださっているいわばリピーターの方になりますが、みなさんいつも真剣に聞いてくださるので、こちらもとても助けられています。
お話を聞いたら、とにかく手を動かさないことには!ということで、さっそく実技にとりかかります。
色を塗り重ねる作業。自分の頭に理想を思い描き、全体をみながら、塗り進めていきます。
前編では正解はないという話をしましたが、まさにその通り。自分が満足したら正解!でも満足できないなら塗り替えればいいのだから修正だってできちゃうのもペイントのいいところです。
こうしてみると正解がないという言葉がしっくりきます。
同じボードを塗っているはずなんですが、まったく同じというのは一人もいません。最初から個性が出てきているんです。みなさん、思い思いに手を動かしていますが、ここで一番大事なのは「思う」ということです。思い思いにしたいのに、なにも思っていなければ意味のない作業になってしまうので、撮影と同じくゴールを思い描くことをしていかねばなりません。
どんどんどんどん、とんとんとんとん塗り重ねていくと、あらまいい感じになっているじゃないですか。
先生曰く、「このボードのどこにお皿を乗せて写真を撮りますか?ここに自分のお気に入りの器が乗ったときに写真が映えるように周りを白くしてみたりしてみてください!」と。先生の言葉、心に響きます。ただ、お手本通りにいい感じのものをではなくて、自分が作るものにドラマが生まれるわけですね。
最後は出来上がったら実際に撮影をしていただきました。
どれもしっかり質感があり、本物!って感じがします。
ピンクや黄色は日常とは離れた背景になるので、パッと目を惹くものがあります。
グレーや土色はアンティーク調で午前中にエイジング塗装した小物との組み合わせも抜群です。それぞれのボードに合いそうな被写体は私の方で用意させていただき、撮影時にわからないことがあればカメラの設定などについては質問していただいています。
教室は終始にぎやかで、大成功!
最後は場所をご提供してくださったサロン・ピルゥファスの斉藤かすみ先生と、大浦さん、私で記念写(^-^)
ボードのペンキはすぐに乾くので、お持ち帰りも可能ですし袋やプチプチも準備しているので、次の日から自分の作ったボードで撮影をされる方もいらっしゃいました〜。
ボードが持ち帰れることも、いいことですが、教室の趣旨は技術を持ち帰っていただくことにあり、学んだことを忘れなければ、自宅の壁だってペイントできるようになりますよね。
ペイントの教室はまだまだ開催したいと思っていますが、次回はできれば大浦さんの本拠地のある大阪でやりたいと願っています!
フェリカスピコは料理写真教室なので、こういった特別な教室に参加される方はまずは「自然光で撮影する基礎教室」という基本のレッスンを受けてください。写真映えするボードつくっているのに、撮影技術が伴っていなかったら意味がなくなってしまうので〜(笑)。ちなみに基礎はオンラインの講座もありますので、遠くて受講できないという方はぜひUdemyのオンライン講座をご利用ください!
About Us
日本大学芸術学部卒業後、2003年に独立。広告、書籍、雑誌、web、などで撮影活動中。2011年に、フードフォト専門の写真教室「フェリカスピコ」を設立し、約4000人の受講者がいる。Apple Store表参道、渋谷ヒカリエのイベント内でのレッスンも。「マツコ&有吉の怒り新党」(テレビ朝日)、「Rの法則」(NHK)などメディア出演も多数。 > 料理専門の写真教室 フェリカスピコ