カメラバックと三脚ケース

出張時の機材について

2018/07/01

カメラ

フェリカスピコの佐藤です。

いよいよ梅雨も終わり夏真っ盛り!

7月の教室では、和食のスタイリング教室や、フォトショップをつかったレタッチ技術についてもお伝えして参りますのでよろしければご参加ください。

さて、今日のブログはタイトルにもあるように出張時の機材についてです。ここのところ、教室の参加者の中にはこれからプロとして活動するかたも少なくなく、時々聞かれることでもあり、それを記事として書いてみました。

カメラバック

Lowproのプロローラー

実際に冒頭の写真の2つのケースを出張撮影の時には持っていくことが多く、中に何が入っているのかちらりとお見せできればと思います。もちろん、荷物なんて人それぞれですし、撮るもによって違うのでこれが完璧などとおこがましいことを言うつもりはありませんが、私は物や空間、時に人物の撮影をすることが多く、それらの被写体を仕事として撮る際には、気をつけていることがあります。

プロローラー

開いて見ると

まずは重くなりすぎないことです。出張ともなると連日撮影になりそれなりに疲労もたまります。心配になってなんでも持っていこうとすると荷物は重くなりすぎて、現地に向かうだけで本来は撮影時に使うべき体力を消耗してしまいます。足りないものがないようにすることは大事ですが、代用できる道具ないのか考えて、本当に必要だと思うものを選別して最低限の物を持っていくように心がけています。すべてはこれから撮影する結果のために。それには体力のことも考えていかねばなりません。

カメラバックの中身

並べてみると・・

カメラバックはLowproのプロローラーシリーズを使っています。パッキングは昔登山をしていたのでそれが生かされているのかなと思います。こちらはショルダーではなく、ローラーがついたタイプで、肩から下げているだけでも結構体にはこたえるので経験上かなり前からこのタイプにしています。「よく振動でカメラがダメになったりしませんか?」と聞かれるのですが、だとしたら辞めているし、いままで問題は感じたことはないので大丈夫だろうと思います。日本で取材する時にはそんな悪路を歩いているわけでもありませんしね。今回の取材ではカメラ2台、レンズ5本、スピードライト2台、送信機2台、ノートPC、iPad、SDカード64GB3枚、FlashAir32GB1枚、外付けHDD2TB、ブロアー、レフ板2枚、グレーチャート、カラーチャート、カメラ予備バッテリー2つ、カメラ充電器、PC充電器、メガネ拭き、コイン、刷毛、三色ボールペン、マイナスドライバー、水準器2つ、apple pencil、NANOCARBON PENが入っていました。一つのカバンにこれだけ詰め込んでいるのですから、重量は結構あります。でも、それぞれ必要な最低限なものなのでどれも削れないかなという感じです。

cactus

cactus RF-60とV6

カメラは2台持っているのですが、使うのは基本1台でメインはFUJIFILMのX-T2です。サブでX-T20を忍ばせているのは途中で壊れてしまった時のためでもあります。これを持っていかず、軽くしようとすると、そういう時に限ってカメラは壊れるので注意が必要。レンズはさすがに予備は持っていけませんが、表現にかかわるところなので撮る可能性がある絵が得られるものは持っておかねばなりません。私はFUJIFILMユーザーで基本は純正品ですが、ストロボに関してはCactusという海外製品。値段も各メーカーの純正に比べるとかなり手頃で、いろいろな使い方ができるので、これは重宝していますし、教室でも進めています。

1セント

25セント

荷物の中にはこんなものもあります。単に三脚ネジなどを回す時に使うのですが、たんびに財布をゴソゴソするのも面倒だし、かといって10円とかだと、その辺に置いておくと「10円落ちてる!」って思われてしまうので、海外通貨にして「なにか意図があるのね」って感じにしています。あとは仕草として、こんなコインでやってる方がなんとなくかっこいいかなというのもかすかにありますね(笑)。

FlashAirとNANOCARBON PEN

FlashAirとNANOCARBON PEN

以前は現場で確認用にPCとつないで、撮った写真を見ていましたが、最近は上のFlashAirというSDカードを使ってiPadにWi-Fiで飛ばしています。コードがないので、部屋を行き来したり、移動しながらの撮影には本当に便利で、書き留めておくべきことは、写真をiPad内にダウンロードして、Apple pencilで写真の上にメモをします。時々、FlashAirのデータが飛ばないことがあると、カードの金属部分にNANOCARBON PENで液体を塗布。気休めかもしれませんが、これを塗っておくと効きがよくなる気がします。他、グレーカードについては、ホワイトバランスを合わせたり、違う環境で撮影する時に、後々のレタッチのことを考えておくとグレーカード入りの写真を一枚撮っておくと色合わせがしやすいので、これもよく使います。

三脚バッグ

三脚バッグ

続いて長もののケース。これはマンフロットの三脚バッグになります。他のカメラマンでもよく使っているのを拝見します。以前、飛行機で出張先に行った時には、荷物の引き取り所から、これが出てきてヒョイと持ち上げたところ他の方のバッグを持って行きそうになったという経験があります。まったく同じものだったのでつい間違えてしまったのですが、その方はとても優しく私が謝ったら「これ使いやすいですよねー」って言ってくださいました。形状的にはただの筒状ではなく写真の左の部分がやや膨らんでいます。あれやこれやと荷物をいれたり、三脚なんて先端の方が体積があるので、この膨らみが実はちょうどよくもあります。次回からは他人のものと間違いないように何か目印をつけておきます。

中身

中身

こんな感じです。これは実際の出張中にブログ用にホテルで撮影していました。こんなカバンにまたもいろいろ詰め込まれています。三脚、ラトスタンド2脚、傘、ソフトライトボックス、本物の傘、SDホルダー、背景紙ホルダー、白黒布、ディフューザー布、ブランケット、iPadの充電器、着替え、腰痛ベルトが入っていました。着替えは一番左上の黒い塊。現場では、写り込みがあるのであまり派手な洋服はきません。大概ユニクロの黒かグレーのTシャツ。アロハなんて着て、それが被写体に写っていたら嫌なので地味な服装を心がけています。

ブランケット

ブランケット

これは無印のブランケット、決して寒い時に使用するわけでなく、個人宅や畳など外からキャリーで引いてきた機材を置きにくい時にこれを下に敷いておきます。しょっぱなから「あら、気がきくねー」と思われることも結構大事です。

SDホルダー

SDホルダー

これは写真電気工業のSDホルダー。ライトスタンドにスピードライトをつける時に使います。近年の私のなかでのヒット作でして、汎用性がありすごい発明品だと思っています。これも教室で紹介していますが、出張中は大きなストロボを持っていくと電源の心配をしたり、延長コードを荷物に入れたりとなにかと厄介なことが多く、最近のカメラは高感度も使えるので、すこしパワーの弱いスピードライトでも十分よい働きをしてくれます。

Nissin LS-50C

Nissin LS-50C

前回のブログで紹介したNissin  LS-50Cというライトスタンドも最近は使っています。めちゃくちゃ軽くてこれのおかげで荷物の重量が少し減りました。

ソフトライトボックス

ソフトライトボックス

これも重要。組み立てとバラシが早い写真電気工業のソフトライトボックス。ポートレートにも物にも、料理にもというところで、大概80cm四方のサイズを持っていきます。これも教室では紹介していますが、唯一無二の存在ですね。

腰痛ベルト

腰痛ベルト

最後は腰痛ベルト。これは荷物が重いので必須ですね。恥をしのんで現場でバリバリ外したりしますが、これがあると体力の消耗を15%くらい抑えることができます。ぎっくり腰になるカメラマンはたくさんいますし、明日は我が身と思って、予防を怠らないようにします。出張先でぎっくり腰、使いものにならないカメラマンが床で動けず寝ている。。想像しただけでも恐ろしいです。今年で私も40歳。時限爆弾が爆発しないように真剣に気をつけないとなりません。以上が出張時の荷物についてでした。撮影に直接関わりのないものもありますが、すべては撮影のために、撮影を有利にさせるために考えて用意したものばかりです。なにか少しでも参考になれば幸いです。

About Us

日本大学芸術学部卒業後、2003年に独立。広告、書籍、雑誌、web、などで撮影活動中。2011年に、フードフォト専門の写真教室「フェリカスピコ」を設立し、約4000人の受講者がいる。

Apple Store表参道、渋谷ヒカリエのイベント内でのレッスンも。「マツコ&有吉の怒り新党」(テレビ朝日)、「Rの法則」(NHK)などメディア出演も多数。
> 料理専門の写真教室 フェリカスピコ

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