取材と情報
2017/01/04
メディア
教室には不定期に取材の連絡がきます。
媒体は雑誌、書籍、新聞、TV、webなど様々です。
基本的に、私は教室の宣伝にもなるし、そういう話がくればお受けすることにしています。
それに、いつもカメラマンとして取材する側に立つ身だったので、取材されるってどういう気持ちになるのだろうという興味もあるのです。取材されて分かること、それが分かって、撮影に活かされることも多々あります。
ただ、誰でもかれでも来るもの拒まずなのかといえば、そんなこともなく、自分の中にある条件があります。
一つは有料であること。特にwebメディアからは宣伝になるからといううたい文句で無償で情報提供を求められる傾向がありますが、私も労働をしているので、その対価をいただかねばならないというのもあるし、間違いのある情報を提供していただかないように、責任を持って記事を書いていただきたいので、わざわざお金を払ってでもという覚悟があるところとお仕事をする意味で、取材の依頼があるときには、どういうスタンスなのかを聞いています。
もう一つは、しっかりした情報を提供する気があるのかどうかです。それは、瞬時に分かることではなく、ある程度おつきあいをして理解できることでもあるのですが、取材する側がこういう結果に落とし込みたいという気持ちが強く、そのオチが間違えた情報につながるようなことで、正せそうにないと判断した時はお断りすることもあります。
こういうことを言うと、セコイな、生意気だなと思われることもあるかもしれないのですが、昨年末から話題になっている一部のキュレーションサイトやまとめサイトのようにいい加減な情報だけは流して欲しくないという思いがあるからこそなんです。
私が教室を開いたときには、「料理 写真」などで検索をしても記事らしいものは出てくることもなく、むしろフェリカスピコのホームページなどが先頭に出てきたりと、正直教室的にもありがたい状況でした。しかし、ここ数年、SNSなどで料理の写真をアップする人が増えたことにより、料理写真の撮り方に興味をもつ人が増えたからか、いろいろな記事が検索の最初の方に躍り出てくるようになりました。その中には、もちろん取材依頼を受けて書いたり、書いてもらったり私が関与したものあれば、左記の取材された時の写真を勝手に使って、いい加減な情報を提供をする大変残念な記事もあったりします。
正直そんな記事を見かけた時には、憤りも感じるのですが、なによりも特にwebサイトの中には間違えた情報が堂々と乱立しているということも、稀ではなく存在するということは現実にあるのだということは知っていただきたいのです。もちろん私ではなく、他のカメラマンなどが寄稿している立派なサイトもたくさんあるので、そういうものを見かけた時には、なるほど〜と思ったり、自分が言っていることとの共通点を見つけて嬉しくなったりすることもありますし、そういう記事は、クレジットなどを見る前から、いい記事だなと感じます。これからも取材は積極的に受けていきますが、私自身はニュースになったようなものには関与しないように気をつけたいと思いますし、なによりニュースになったことで、もう少しインターネットの世界での情報が整理、淘汰されるといいなと願っています。
About Us
日本大学芸術学部卒業後、2003年に独立。広告、書籍、雑誌、web、などで撮影活動中。2011年に、フードフォト専門の写真教室「フェリカスピコ」を設立し、約4000人の受講者がいる。Apple Store表参道、渋谷ヒカリエのイベント内でのレッスンも。「マツコ&有吉の怒り新党」(テレビ朝日)、「Rの法則」(NHK)などメディア出演も多数。 > 料理専門の写真教室 フェリカスピコ